詩を書きます。No.15
詩と言うには冗長過ぎる気がする…
まあ、詩の定義などよく解っていないけど。
『ある優しい魔女と少女の話』
灰かぶりって名前の少女の話を知っているかい?
彼女の毎日は陰湿で暗澹たるものだったよ。
ある日優しい魔女が来て彼女をお姫様にした。
それはそれは見事に彼女は変身したんだ。
喜ぶ彼女に優しい魔女は一つ制約を課した。
「12時には家に戻っているんだよ」ってね。
お姫様になった彼女は舞踏会に出たんだ。
皆あの美しい人は誰だって口を揃えて褒め称えたものさ。
それだけじゃない。なんと一国の王子様が彼女に一目惚れ!
王子は彼女を誘って、ワルツを踊ったのさ
彼女は思ったね、嗚呼このまま夢から覚めなければいいのに!!
でも覚めない夢なんてありはしないさ。
時計守が大きな鐘を鳴らし始めたんだ。
それを聞いた彼女は急いで駆け出した。
一度も振り向かずに彼女は走ったよ。
そして12時になって、お姫様は灰かぶりになったのさ。
それにしても優しい魔女はどうしてこんな制約をしたんだと思う?
12時なんて言わずにずっと夢の中にいさせてあげれば彼女は幸せだったろうと思うだろ?
僕も不思議に思ってね、彼女に聞いてみたんだ。
そしたら彼女はこう答えたのさ。
「本物は夢から覚めても見つけられるものよ」って。
意味が分からない?うん、そうだろうね。
でも、この灰かぶりの少女の話、実は続きがあるんだよ。
それは…また今度ね。ははっ!そんなに気になるなら自分で調べてみな。
きっと優しい魔女の言っていたことが分かるだろうさ。