詩を書きます。
何となく可愛いのを二つほど。
『青色金魚鉢』
青色さわやか金魚鉢
窓観る金魚ぴちゃんと跳ねた
金魚くるくる猫になる
窓ふち飛び降り猫走る
石垣風立つ猫走る
猫がするする鳥になる
羽ばたく青色鳥が飛ぶ
飛んで雲立つ鳥は飛ぶ
飛ぶ鳥ゆるゆる空になる
青い空へと溶けてゆく
青色さわやか金魚鉢
空と同じ金魚鉢
『田園広がる片田舎で』
少年は小高い丘でじっと前を見据えていた
小指を咥えて、大きく息を吸う
姿勢を伸ばして、大きく息を吐く
甲高い笛の音が辺り一面に響き渡る
小指を咥えて、大きく息を吸う
姿勢を伸ばして、大きく息を吐く
鋭い笛の音が辺り一面に響き渡る
小指を咥えて、大きく息を吸う
姿勢を伸ばして、大きく息を吐く
力強い笛の音が辺り一面に響き渡る
遠くの方で少女が手を振った
少女は姿勢を伸ばすと、笛の音が響き渡る
それは軽やかで、瑞々しくて、柔らかい笛の音だった
少年は何故か涙が零れた。
少年は、さっと涙を拭って、手を振り返した