山の色合いは、想像の域を優に超える。
遠くの山は淡く、近くの山は濃く、同系色でありながら見事な風靡で魅了してしまう。
ただそこにいるだけで良い山に、羨望する。
と同時に、都会のビル群に憧れを抱く。
それは、山に囲まれている閉塞と圧迫が嫌になるのだ。
妙に安心してしまう山の景色は、毎日過ごせば、うんざりした気持ちにもなる。
これは、隣の芝生が青く見えるのと原理は同じだ。
山の色合いも都会のビル群も、どちらも魅力がある。
そして、山の景色も都会の喧騒も、どちらもうんざりする。
住めば都、折り合いをつけて上手に暮らせば良い。
うんざりする部分も受け入れる、土地に根差すとはそういうことだろう。
うんざりしても、やはり、山は良い。
日が暮れて、6月、そろそろと過ごす田舎かな。