三日月が鋭く光っていた。 それはそれはエッジの効いた黄金色の三日月が、万遍なく拡がる墨色の夜を切り裂いていた。 よく猫の目で例えられる三日月だが、頭上に輝くあの三日月はネズミを甚振っている時の猫の目のような、無邪気さとおぞましさがあった。 よ…
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