詩を書きます。No.5。
昔の掘り起こしてUP中。
…昔から痛い奴だったんですよ。
『バラッタへの哀歌』
バラッタ、お前はどうして死んでいるんだ?
バラッタ、何でいつも死んでいるんだ?
埃まみれの部屋の片隅で仰向けになってご臨終。
バラッタ、お前はどうして死んでいるんだ?
バラッタ、何でいつもこんな所なんだ?
暗い廊下の行き当たりで仰向けになってご臨終。
バラッタ、お前はどうして死んでいるんだ?
バラッタ、何を思って息絶えたんだ?
昨日掃除したトイレの手洗い場で仰向けになってご臨終。
バラッタ、お前はどうして死んでいるんだ?
バラッタ、何処から現れたんだ?
玄関を出たら仰向けになってご臨終。
バラッタ、私はお前のことを少し考えた。
お前が居るかもしれないというだけで毒を撒かれるほど人に嫌われて。
姿を現すだけで紙の凶器で叩かれるほど人に恐れられて。
見た目、それだけで殺す理由になるほど人に蔑まれて。
バラッタ、お前はいつも孤独だったのか?
バラッタ、お前は寂しかったのか?
お前を知る者が誰一人いないその場所がお前にとっての最良の場所だったのかい?
バラッタ、お前はどうして死んでいるんだ?
バラッタ、何でいつも死んでいるんだ?
琥珀色の死骸は何も答えず、ゴミ箱へただ捨てられる。