虫を取っ掛かりに考えます。
何故虫は嫌われているのだろうか?
小さい子供のときは恐怖心より好奇心の方が上回るのか意外に手で取っても大丈夫。
大人になると何故か駄目になる人が多い気がする。
私は虫が苦手だという人の言い分も分かるのですが、そこまで嫌うか?と疑問に思うことがあります。
例えば、ゴキブリ。東京では姿を現すだけで即殺虫剤です。
ゴキブリが何かしたのでしょうか?殺意を抱くほどのことを?
それを考えるにあたり比較対象としてカブトムシを挙げてみます。
以前ゴキブリとカブトムシの違いなどない、という生粋の虫嫌いの人が言っていました。
確かに黒くて大きいのでとても似ています。
では何処か違うか、それはツノです。
カブトムシはツノが有り、小学男子の心を鷲掴みにしています。
一方ゴキブリはツノが無く、その存在自体に畏怖されています。
他の例でも考えてみましょう。
ナメクジは嫌われています。でも殻を背負わせればカタツムリになります。
カタツムリは歌にもされるほど愛されています。
ナメクジは殻が無く、そのせいか嫌悪されています。
ガとチョウ、昆虫学的にはさほど違いはないそうです。
ではガとチョウを分ける一般的なイメージは何か?それは羽の柄。
チョウはその柄が美しく、スーパーモデル並みにもて囃されています。
ガはその柄が地味で、夜見かけたら思わず距離を取りたくなります。
ゴキブリとカブトムシ。
ナメクジとカタツムリ。
ガとチョウ。
これらの比較で分かることは、見た目。
見た目が気持ち悪いから、それが嫌われる原因です。
見た目が気持ち悪いから、ただそれだけの理由で命を奪うほどに嫌われています。
人間の実社会だったらそんな理由で人を殺しはしないでしょう。
でも虫だったらそれが普通にまかり通ることに私は不思議です。
見た目で殺すとなるとイメージではゾンビになります。
人間の姿をしていますが、臓器がはみ出ていたり、首がへし折れていたりと明らかに死んでいます。
そんなのが襲って来たら、確かに恐ろしいでしょう。
想像だと、ゴキブリなどは生物としてあり得ない物として認識されているのでしょうか?
とやかく言っている私ですが、私も室内に虫が現れたらハエ叩きを手にします。
取りあえず、一言「馬鹿だな、こんな家に入らなければ死なずに済んだのに」と中二全開で仕留めにかかります。
でも上手いこと戸の所にいれば、外に逃がしてもあげます。
最近買った漫画でゴキブリが題材のを読みました。
その中で主人公のゴキブリが人間の捨てたゴミを片付けるというシーンがありました。
なるほど、ゴキブリは掃除の妖精!その発想にゴキブリも浮かばれるでしょう。
ナメクジは塩をかけられると萎れて死んでしまうそうですね。
私のイメージだとさっきまで猛威を振るってたのが急にしおらしくなるようで可哀想であると同時に可愛く感じます。
ガも地味ですが、よく見れば意外に格好良いデザインのもいます。
ふと雨の中、私の傘の中に雨宿りに来た虫を思い出しました。
ガなのかチョウなのか判別は出来ませんが、図々しくも逞しいそれに結局中にいることを許しちゃう私がいます。
人によって許容が出来る範囲は違うでしょう。
ゴキブリとカブトムシが同じと言う人もいれば、私のようにまあまあ大丈夫な人、虫が大好き!という人もいるでしょう。
ただ、虫に対してはご愁傷様ですというか、同情しますというか、憐れみを持って頂ければなー、なんてことを言ってみたり。
いえ、もちろん強要はしません。皆様方のお心遣いに任せます。