詩を書きます。
昔、バレンタインデーについて書いた詩があったな、と思って発掘。
2月も終わるし、ここら辺で投稿。
来年はチョコレートが食べられるかは謎。
『告白』
2月14日の夕焼け時。
河川敷沿いの通学路。
髪を染めた短髪の少女。
待つ相手は幼なじみの男の子。
少女が着ているのはピンクのライン入りの黒生地のスウェット。
そのスウェットの右ポケットには100円のチョコレート。
左ポケットには手作りのチョコレート。
少女は今日、幼なじみに告白の予定。
自転車に乗って来た幼なじみ。
少女は短く彼に聞く。
「チョコレート、欲しいていうから」
「右と左、どっちが良い?」
少女は願う。不安な気持ちを押し殺して。
幼なじみは答える。
「両方、じゃ駄目?」
「俺は両方欲しい」
少女は怒る。嬉しい気持ちをひた隠して。
少女は告白する。
「好き」
2月14日の夕焼け時。
河川敷沿いの通学路。
髪を染めた短髪の少女。
影が重なり一つになる。