ネガティブ方向にポジティブ!

このブログは詰まらないことを延々と書いているブログです。

一人だと思い込む前に周囲の確認怠らない。

犬を取っ掛かりに考えます。


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干支の動物に関する思い出でも書いてみます。

鳥にまつわる話を書いたから、残り11記事も干支をネタに書いた方が良いのかな?って…

まあ、ゆるゆる書いていきます。

 

鳥から書いたので、犬にまつわる話でも。

割と犬に関する思い出は色々とありますけど、印象に残っていることを。

 

私が専門学校の生徒であった頃、その学校で体育祭がありました。

高校や大学のような派手で規模が大きいものではなく、小さな体育館を借りて縄跳びなどの地味な競技を身内で楽しむささやかな体育祭です。

 

体育祭のようなイベントはリア充のためにあるようなもので、私のような訓練されたぼっちには如何に平和にやり過ごすかが重大でした。

数ある難関の一つが昼食。その日は弁当持参ですが、もちろん私は一人で食べます。

問題は場所。いつもは自分の机でひっそり食べますが、体育館の中だと悪目立ちします。

なので、そっと体育館から出て、体育館の裏側に行きました。

後ろは体育館の壁、前は車の出入りをための通路と植え込み、誰も居ない静かな場所でした。

そこで弁当箱を開けて、心静かに食べ始めました。

 

ご飯を半分ほど食べた時でしょうか?何かが近付く気配がありました。

顔を上げてみると、雑種の中型犬が1匹歩いていました。

飼い主らしき人物はいません。犬が1匹だけが何食わぬ顔で歩いていたのです。

 

その犬が左から右へと私の前を通り過ぎ、ませんでした。

丁度私の正面に来た所でピタッと立ち止まり、私をじっと見始めたのです。

(何でこんな所にいるんだ?)と驚いていたのでしょう。

 

よく見ると首輪をしています。野良ではないようです。

もしかしたら、逃げた犬かもしれませんが、当時は犬が余りに堂々と歩いていたので行政に連絡することを失念してました。

 

それにしても、こちらをよく見ているな、と犬の視線が私の弁当に向いていることに気付きました。

大方、私の弁当のハム辺りが目に付いたのでしょう。

 

私は犬に話しかけました。

「駄目だよ?これは私の弁当だから!」

身体を半身にして弁当を犬の視線から外しました。

すると犬は2歩ほど進みましたが、またピタッと止まりました。

「いや、駄目だって…」

私は若干弱気になりながら再度断ります。

犬はまた2歩ほど歩いて、もう一度ピタッと止まりました。

 

その時には、私は一人ぼっちで食べている私と拠る辺なく歩く犬(実際は帰る家はあったでしょうが)とを重ね合わせました。

私はおずおずと犬に言います。

「…やっぱり食べるか?」

犬は私の顔を一瞥すると歩き出し、そのまま立ち止まることなく颯爽と去っていきました。

(お前と私は違う、勝手に共感しないでもらおうか)と犬に引導を渡されたような気がしました。

少し寂しい気もしましたが、これも一期一会。元気でいろよ、とそっと見送りました。

 

ご飯を食べ終え、さあ戻るか、と立ち上がると何やら気配がします。

ん?と思って植え込みの方を見ると、クラスメイトの女子が下を向いていました。

どうやら彼女は植え込みの向こう側、芝生の上で食事をしていたようです。

こちらからは植え込みで隠れて見えませんでした。

 

 

誰も居ないと私は油断してましたが、私より先に来て食べていたのでしょう。

そうして、瞬時に私は悟りました。

隠れて、見えなかった。そう、彼女は私が犬に向かって話しかけていたのを立ち会っていた訳です。

 

私は何も言わず、その場を立ち去りました。彼女は一人で食べていたようなので、他の女子は知らないはずです。

でも、彼女がネタにして他の女子に話しはしたかも…いや、考えるだけ不毛です。

 

私がここで学んだことは。

あえて、言い切る。

 

一人だと思い込む前に周囲の確認怠らない。

 

それにしてもあの時の犬は今はどうしているでしょうか?

きっと、一陣の風になって珍騒動を巻き起こしているでしょう。

…あれ?私だけか、そんなことがあるのは?

 

何はともあれ、これで良し。