言葉の意味を取っ掛かりに考えます。
以前、山についてあーだこーだ書きました。
関連するか、と聞かれれば関連するかもしれません。
…やはり、関連はないかもしれません。ここら辺は流してください。
本題。
日本語だと「山(やま)」と呼びますよね?
それが英語だと「Mountain(マウンテン)」になりますよね?
また、中国語では「山(サン)」、フランス語では「Montagne(モンターニュ)」、ポルトガル語では「Montanha (モンタンヤ、モンターニャ)」、タイ語では「ภูเขา(プーカオ)」と呼びます。
同じ「平地より著しく高く盛り上がった地形の所」、「地表の高くもり上がっているところの総称」を指す言葉です。
同じモノを見ているはずなのに、別のモノのように感じます。
「エベレスト」と「チョモランマ」、これだけ聞くと別物のように聞こえませんか?
私は「エベレスト」と「チョモランマ」は別々の山だと高校2年辺りまで勘違いしてました。
でも、この2つの名称が指す山は同じです。
調べていたら、ネパールでは「エベレスト」でも「チョモランマ」でもなく「サガルマータ」と呼ばれているようです。
同じ山と知った時は軽くパニックになりました。
国が変われば、呼び名が変わる。言語が違うのだから当たり前のことです。
同じ日本ではどうなのでしょう?
私が「山(やま)」と言った時、同じイメージを共有できているのでしょうか?
「山(やま)」には「寺院の称号にそえる語。また寺院」を指すことがあるそうです。確かに山門と言いますものね。
「テーブル上に、裏が上にくるように積み上げて置かれたカード」を指す場合もあります。遊戯王をしている人はこちらかもしれません。
となると「山(やま)」と言って同じイメージではない可能性があります。
先例は言いがかりかもしれません。
では、「山(やま)」が「平地より著しく高く盛り上がった地形の所」、「地表の高くもり上がっているところの総称」とお互いに暗黙の了承をしているとして。
その「山(やま)」は、どんな山なのでしょう?
「山(やま)」と聞いてある人は「富士山」かもしれません。「エベレスト」かもしれません。
私は「山(やま)」と言えば「日本アルプス山脈」、より正確に言えば「長野県から見る山」をイメージします。
長野の山は他の山と違います。大変言い表しづらいのですが。
全体的に白く、厳しい印象がある…と言えば良いのでしょうか?他の山はもっと奔放というか自由というか、色も明るい気がします。
これは私の思い描く「長野県から見る山」のイメージですけど、これだけ限定してもまだイメージの齟齬はあるでしょう。
イメージの齟齬は話せば話すほどに明確になります。
そして、明確になった齟齬を埋めようと言葉を尽くしても、決して相容れることはありません。
あえて、言い切る。
言葉は大まかな印象を共有するが、細部は雑になる。
言葉の不完全さは経験と知識から体得したイメージの個々の相違から生ずると考えます。
要は、それぞれ違う人間なんだから聞いたことが違うのは仕方がないよね?と。
更に言えば、全く同じ人間(完全なコピー)であったとしても、同じイメージをしていると言う確証は得られないでしょう。頭の中を覗ける訳ではありませんから。
毎回、十分な言葉で私の言いたい事を十分に伝えられたら良いのになと感じます。
この記事ももっと適切な表現がある気がしてなりません。いつも言葉足らずな気がします。
だからいつも冗長になってしまいがちです。でも足りない気がする…
皆さんの言葉が十二分に表現できてますように。