漠然と世界を呪う。
大した理由ではない。
ただ、自分の境遇に不満があるような気がしたから。
私に彼女がいない。これからもいないだろう。
お腹の調子が悪い。休憩時間がそんなにないのに。
不幸な人間だと思われているかもしれない。可哀想な人間だと噂されているかもしれない。
だけど、恨む相手がいない。
彼女がいないのもお腹が崩しているのも不幸そうに見えるのも全部私自身の性だ。
私自身が悪いから、恨むことができない。
それでも何かを恨みたい。
だから、漠然と世界を呪う。
やはり、大した理由じゃない。
有難いことに幾ら世界を呪っても恨まれることはない。
幾らでも呪える世界に産まれた私は幸せ者だ。
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