亡き祖母の誕生日に線香をあげた。
出不精な私は普段はあげない。
偶々、母が祖母の誕生日であることを教えてくれたので、誕生日くらいあげようと考えた。
よいせ、と重い腰を持ち上げると母が苦笑していた。
仏壇の前に座り、線香を3本炊き、「南無阿弥陀仏」と唱えた。
一言、「誕生日おめでとう」と添えた。
祖母のことを思い出して、もう居ないことを再認識すると泣きそうになった。
薄情なくせに、故人を思い出した時は悲しくなる、とても悲しくなる。
漫画で口を開けていると涙が出ないことを思い出し、仏壇の前で口を開けた。
しばらくすると気持ちが落ち着いて、涙も出なかった。
これは良いことかもしれないと、居間にいる母に「泣きたくなったら、口を開けると良いよ」と教えた。
すると母は「泣きたくなったの?」と聞いてきた。
私は、少しばつが悪くなって「まあ…」と答えた。
母は、苦笑していた。
これから先も、ずっと悲しい。
その時は口を開けて泣くのを止めたい。
とか考えてます。
投稿します。