碌山美術館にて。
近代彫刻の巨匠にして、「考える人」で有名なロダン。
そのロダンの「考える人」に感化され、ロダンに師事したのが、荻原碌山だ。
32歳という若さで亡くなるまでの、彫刻作品を主に、展示されている。
1枚目の教会のような建物は、私の母校である中学校の諸先輩が建てたと聞いている。
私が卒業して、もう15年の歳月が流れた。
来年で31歳、気付けば、碌山の歳に迫ろうとしている。
15歳の頃は、30歳は立派な大人だった。
30歳の今、未熟なままだ。
周りを見れば、立派な大人になった人もいる。
私だけ、足踏みをしている。
訪れた際、高村光太郎が荻原碌山を表した詩があった。
15歳の頃は、首を捻っていたものだ。
30歳のあの時、泣きたくなるほど、打ちのめされた。
感受する事柄が変わった、私自身は何も変わってないのに。
何時の日か、私にも、前に進めるだろうか?
透けるような光に影ばかりがくっきり浮き出ている所を、今日も踏む。