千畳閣より。
午後3時、軽トラの軽快に走るエンジン音で、目を覚める。
今日は、仕事がないので、もう一眠りできる。
しかし、あまりうかうかと寝てられない。
何故なら、長野市で行われるオープンマイクに行くからだ。
知っている人なら、「ああ、オープンマイクね？わかるわかる」と言うだろう。
しかし、大半の人は、「オープンマイク？何それ？」となる。
知っているなら、少し話がしたいくらいだ。
端的に言えば、「用意されたステージの上で5分間、誰でも、どんなパフォーマンスをしても良い」催しだ。
客席から、事前に名前を書いた人がステージに上がり、パフォーマンスをする。
詩の朗読であったり、ダンスや演奏であったり、宣伝だったり、本当に何でもありだ。
1ヶ月毎にあるこの催しに、去年の8月辺りから暇な時に参加し始め、1年と半年になる。
参加して分かったことは、長野県にも変わった大人はそれなりにいる事実だ。
専門学校時代にも、皆、尖った感性であったが、学校の枠内で収まっていた。
大人になり、わざわざ、夜な夜な集まって、好き勝手にパフォーマンスする、奇々怪々な催しに参加するような人は、東京に行くものだと、決め付けていた。
長野県は枠内で収まるように、若い人ほど居なくなる。
それがどうした、少数ながらも、様々な大人が集まるのだ。
こうした催しに参加するのは、何故だろう？
何れ来るべき、何かに備えている、と漠然と考える。
少なくとも、私にとっては、自身を見つめ直すのに役立っている。
今宵、どんな人たちと会えるのだろうか？
きっと、深く、熱い夜になる、と期待を込める。
