くすんだ瞳ではぼやけて、建屋の輪郭が空と混ざる。
乱れた黒目では、枝葉の1枚1枚の区別がなく、一様に緑だ。
曇りガラスの景色の中、ただ、山は相変わらず雄大であり、5月らしい若々しさも感じられる。
私は目の視力が悪い。
左目で0.3、右目で0.1、両目で0.7くらいだ。
しかし、普段は眼鏡をかけない。
遠くの物がくっきりと見えるのは良い。
しかし、矯正された景色は本当に私が見ている景色なのか、疑ってしまう。
こう見えるのが正解、と強制されている気がして、いけ好けない。
眼鏡をかけ続けると視力が落ちていく一方とも聞いたのも理由の1つだ。
ピント調節機能が衰えるのを、できるだけ防ぎたい。
ここまで視力を落として言うことではないかもしれないが。
生活する上で、それほど困らないのもある。
大体の形が分かれば、歩けるし、物も持てる。
力んで物を見ることなど、それほどない。
映画館での鑑賞や、自動車の運転にはかける。
映画は細部までしっかり見えた方が楽しめるし、安全運転にははっきり見えた方が良い。
必要ならかける、そうじゃなければかけない、それだけの話だ。
屁理屈こねながら、投稿する。