2019-05-26 686 意味のない数字 流されて、流されていく、昨日とは違う未来像の変わりゆく様に些かの戸惑いを覚える。 台所の机の上の大根は青白く、異様な存在感を私に主張してくる。 寝て起きて、繰り返し、思い描いた未来とは違う私の姿に何時かは慣れてしまうのだろうか。 青白い大根が台所の机から居なくなっても気付かないように。 しかし、少しだけ、耳かきの一さじ分だけ、流されて変わりゆく私を望んでいた。 明かりを消して、背を向けて、何時かは居なくなる大根の青白さを私の記憶の奥底へと流した。