昨日は処暑だったらしい。
二十四節気の1つで、暑さが下がり始める頃合いだそうだ。
最近の朝夕は随分と涼しくなったように感じられる。
そうかもう夏は終わるのか、と鑑みる。
盆を過ぎて、これから秋へと様変わりしていくのだろう。
夏を味わい尽くしたかは、分からない。
演劇では、いよいよ通し稽古が本格化してくる。
これから熱が徐々に増していくのだろう。
憂鬱さに頭がくらくらする。
仕事では、油揚げのシーズンにそろそろ入りそうだ。
これから生産量が徐々に増えていくのだろう。
暗鬱さに足取りが重くなる。
暗鬱と憂鬱のデュオに陰鬱な私は踊らされるだろう。
私は何の罪を犯し、背負ってしまったのだろうか?
気候の涼しさとは全くの別種の、寒々しい気配に泣いて許しを請いてしまいたくなる。
もう9月になる。
もう秋になる。
夏が、演劇の稽古が、油揚げのシーズンオフが、終わろうとしている。
惜別しよう、あの陽炎のように。
惜別しよう、あの蝉の鳴き声に。
さようなら、また来年、鬱陶しい暑さよお元気で。
処暑を迎えた32歳、倍々と膨れ上がる不安を粛々と処分する、そんな明日に鬱になる。