左の肋骨の内側が何か痛い。
普通に生活している分には痛くはない。
深呼吸したときなどに、筋肉痛のような痛みが走る。
何かやらかしたのだろうか?
肺が壊死してなければ良いが、心配だ。
「心配」と言っているが、病院には足が遠い。
市販の風邪薬で済まそうとするところがある。
病院は、何て言うか、面倒だ。
診察に行くまでが腰が重くて仕方ない。
11月7日に仕事場での定期健康診断があるので、そのときにそわっと話してみる。
よっぽど酷くなければ、病院には行かないだろう。
その内に良くなる、と誤摩化す。
これがガンであったとしても、それはもう自業自得だ。
母は悲しむだろうが、なってしまったら仕方ない。
ガン保険には入っていないので、高額な支払いができないのが心配ではある。
苦しみながら死ぬのは、お似合いな気がする。
楽に楽に、と舵を切り続けた私への答えのような気がする。
ぽっくり死ねるとしたら、これ以上ない幸福になるだろう。
心配しても、杞憂に終わることが大体だ。
周りが考えている以上に、私は死ぬのは怖くない。
痛いのが嫌なだけだ、痛くなければ私にとっての問題は何一つとしてない。
今を楽しむ、それだけを念頭に生きてきた。
後悔はあるが、自分のせい。
だから後悔はあるが、後悔はない。
そう言えるくらいには今を楽しんでいる。
そう言えるくらいには後悔はない。
案外、人生は簡単なのかもと、ふと考える。
左の痛みは何なのか、さておいて。
今日も面倒と唱えながら、今を楽しむ。
盛大に悔いを残して、その悔いの平らげる我が道よ。
願わくば、私が死んでも誰も悲しまなくなるまで阿呆を極めたい。