「死ぬこと以外かすり傷」というワンフレーズがある。
これに対して、「でも、死ぬ以外にも重症など色々あるよね?」と聞かれた。
人生全体で言えば、どんなことでも些末なことという点で、「死ぬ以外はかすり傷」は正しい見解だ。
しかし、野生の動物に噛まれて狂犬病になれば、例えかすり傷でも死に至る。
事故の横転で植物人間になることもある。
怪我から回復しても、後遺症が残る場合もある。
自分の意思とは関係なく、今までの生き方を変えざる得ないことはある。
それらをすべて「かすり傷」と豪胆に切り捨てる、自分自身を全肯定するには、傷を軽く見ているようにも感じられる。
結句、どう乗り越えるか、重要だ。
「かすり傷」だったと言えるのは、傷を受けた人次第だと、私は考える。