質問箱をちらっと覗く。
そうすると「絶対に恋愛対象にならない人」について質問されていた。
やぶ蛇をつつかれた気がしないでもないが、答えよう。
まず、「恋愛対象になる人」がどういう人なのか私が分かってないので、「恋愛対象にならない人」に具体したものがない。
私自身が恋愛的感情自体に疑っている上に、最近は自分の軽薄さに気付いて辟易している始末だ。
それを踏まえて話を進めてしまう。
広義で言えば、私にとって「恋愛対象にならない人」の方が大多数になる。
更に「絶対」とまでになると生理的とか倫理的とかの私の感性に寄る部分が増えて、「恋愛」なのか「嫌悪」なのか判別が難しい気がする。
また、私のことを好きになる人は私が心配になるという拗れた面もあるので、「恋愛対象」というだけで何かもう面倒だ。
私は「「私が嫌い」と言える私が好き」なナルシシズムを抱えているので、ある意味で自分に恋してるから、他者にまで恋愛が向きにくい特性も加味している。
そも、「絶対」と言えるのは現時点であって、時間の経過によって受け取り方が変われば、絶対の指針が変わり、そうしたら、「絶対」ではなくなる。
最早、本筋と関係ない所でいちゃもん付けている時点でお察しだ。
絶対に恋愛対象にならない人か、家族だとか同性だとか根元的な部分にまで広げないと答えようがない問題だ。
真面目に答えようとすれば、自分の根っこを見つめ直さないといけない。
時代で言っても、「家族」や「同性」が範囲に入ってしまう火薬庫で、尚のこと自分自身が分かってないといけない。
結論としては、「聞く相手は慎重にね?」とお茶を濁す方向にならざる得ない。
難しい、やはりやぶ蛇になった。
私にまともな恋愛ができる日がくるのだろうか?
多分またつつかれる、そんな予感を抱きつつ、蛇をやぶへ逃がしておく。