ネガティブ方向にポジティブ!

このブログは詰まらないことを延々と書いているブログです。

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文筆家は3万文字書けないと死ぬらしい。

1日に3万文字を書けないと締め切りに間に合わないようなのだ。

「あの人はこれだけ書く」と名だたる著名人がTwitterのタイムラインに列挙されていた。

 

私が1万文字を書いた時は、大体6時間くらいかかった。

現代の労働時間が8時間が妥当とするなら、私の最大が1万文字なのだろう。

その上、下調べもろくにしてないから密度も大したことがない。

 

3万文字を400文字詰め原稿用紙に換算すると、約80枚だ。

一般的な文庫本の文字量が約12万文字とのことで、4日で書き上げてしまう。

その前の構想を練ったり、下調べの期間も必要だろうが、4日で書き上げられる速筆能力があれば、入念に考えられて、作品のクオリティも上がるだろう。

 

話が変わるが、私は食品工場で油揚げの袋詰め作業の仕事をしている。

納品して欲しい油揚げをせっせと袋詰めして出荷できるようにする。

私の1日の仕事量は概ね1万4千袋だ。

 

ある日、私は夜勤で出勤した。

その日の日勤の作業者は仕事ができると専らの評判で、工場内の評価が高い。

かなりの数を終わらせているだろうとは、想像していた。

 

現場で終わっている数を確認して仰天した。

その日の日勤の仕事量は2万袋であった。

私が作業するより6千袋も多い。

 

更に驚くことに、日勤の作業者は私が出勤する1時間前に帰宅していたのだ。

私が朝から夜勤の方と引き継ぐまでに目一杯働いて1万4千袋なのに、彼の人は私よりも1時間も早く、私よりも6千袋多く仕事をしていたのだ。

一体、何をどうすれば6千袋、しかも通常より1時間も短い時間で作れるのか、さっぱり分からない。

 

仕事が早い、というのは才能なのだろう。

書くにしても1万文字、油揚げを袋詰めしても1万4千袋、私の能力の限界だ。

しかし3万文字も書ける小説家や、2万袋を日勤で終わらせられる彼の人のような、私の能力以上の人間は当たり前に存在する。

 

私より能力が高い、規格外の能力を有した人間はごろごろいる。

こうした実感を伴うと、ただただ呆けてしまう。

できる範囲で粛々と終わらせていくしかない、凡人の嘆きは一銭にもならない。

 

稼ぐ上で仕事が早い方が断然良いだろう。

しかし、私はすっとろい。

そも稼げる人間ではないから、起業家に向いてない。

 

このまま雇われてた方が良いだろうが、今の仕事は辞める予定だ。

今の仕事を辞めて、別の雇用をされたとして、やはりそこそこの仕事量になりそうだ。

仕事の早い人たちの社会貢献度とくらべて、何とも小さい人間である。

 

やるだけやる、それしかないのは、分かってはいるつもりだ。