ネガティブ方向にポジティブ!

このブログは詰まらないことを延々と書いているブログです。

私は父が嫌いだが、家族ではある、嫌いだが。

父について考えた。

タイトルから察して頂くと、分かるかもしれない。

閲覧注意、家族大好き!な方は特に。

 

本文は続きより…

 


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私は父が嫌いだ。

思春期の子どものように父を軽蔑している。

あまりに直接的な悪感情は、滅多に口にしない。

 

父に対する悪感情は近頃強くなっている気がする。

ひょんな拍子にぽろっと汚い言葉が浮かび上がる。

父本人に直接言わない、自分の部屋で独り言ちて霧散させる。

 

私も今年で35歳だ。

世の分別も分かる大人でなければならない。

いつまでも駄々をこねてもみっともない。

 

中庸を心がけている私としては、悪感情と向き合わないといけない 。

父は嫌いだが、あの人も良い所があるのだ、認めたくないが。

私は父が嫌いだが、私の悪感情を抑制したい、父は嫌いだが。

 

あの人が「父親」として役割を果たしてくれただろう。

私の学生時代の金銭面の援助は主に父の稼ぎであった。

ブラジルに行くときの旅費の工面も恐らく父の助力があった。

未だに実家暮らしで、一部屋を私が使っている。

中学時代に私がいじめられて頭部を打ったときは、怒ってくれた。

 

それに対して、私は親の苦労を実に無駄にしている。

高校は農業高校、専門学校はデザインと進んで、今、全くその技能を活かせていない。

ブラジルには行って良かったが、私の我侭でしかない。

これからもパラサイトするつもりだから甚だ迷惑だろう。

 

所謂「毒親」とされる人たちに比べたら、まともな親なのだろう。

金銭の出し渋りはなかったし、実家に居させてもらえている。

多分、まともな親なのだろう。

 

しかし、頭を捻って絞り出したあの人の良い所に対して、否定する気持ちがむくむくと起き上がる。

 

小学校の時、テレビを観ながら宿題をしていたら、「テレビを観ながら勉強するな!」と追い出された。

仕方なく勉強机に向き合う訳だが、当時の我が家の勉強机とテレビの位置関係は障子扉を隔ててほぼ隣にあった。

テレビが点いてると気になって勉強できないのだが、父は私を追い出すと自分が観たいテレビに変えて視聴していた。

当然、勉強に集中できなくて、私は宿題をしない人間になった。

 

実家の階段を上がるとき、ぎしぎしと軋む。

私はぎしぎしと軋むのを気にして、階段を上がる時は慎重に上がっていた。

しかし、階段が上がる音がうるさいと父によく怒られた。

納得できないのが、姉や妹には階段の上り下りで父が怒った所を私は見たことがない。

どたどたと上がる姉や妹には言わず、私にだけ言う印象がある。

 

実家の風呂で入っていると、父は小言を言う。

長風呂であるのが気に入らないらしい。

私の入っている所に「いつまで入っているだ!」と言いに来る。

次いでに他の小言を二三言う。

なので実家での風呂は寛げない。

 

夜遅くに家に帰り、トイレで起きて来た父と遭遇するとまず怒る。

「今、何時だと思っているだ!」と非常識であると非難する。

非難だけして、自分の部屋に戻る。

 

高校は私立は止めてくれ、と言われた。

理由は、姉が私立の高校に行ったからお金が無いため。

私が行きたかった学校は私立だったため、仕方ないと断念した。

行きたかった学校に行けないのであれば、高校はどこでも良かった 。

 

地区の行事は全部母に丸投げしている。

「出たくない」と言って逃げている。

そのくせ、口は出す。

自分には関係ないと踏んでいるためか、よく日時を忘れて、何度も母に聞く。

 

母が反論すると「そうやって俺をいじめる」、「俺が何したっていうだ?」とニヤニヤして言う。

本人はコミュニケーションのつもりかもしれないが、私にはハラスメントにしか見えない。

母が懇切丁寧に説明してもニヤニヤして弄ろうとしてくる。

かと思えば、急に不機嫌になる。

母の言い方の調子が強いと不貞腐れる。

私が何か言っても不機嫌になる。

 

父は昔の事故によって片足なのだが、食事をしている机の上にその足を乗せる。

その姿勢が楽なのか、堂々と乗せる。

私が目の前でご飯を食べているにも関わらず、机の上に足を乗せる 。

もし私が机の上に足を乗せたら絶対にぶち切れる。

 

自動車の運転がかなり荒く、できれば父の運転では乗りたくない。

車間距離が短く、急発進、急ブレーキを繰り返す。

祖母の弟であった叔父にも車間距離が近過ぎると注意されていた、と聞いたことがある。

 

せっかちな性格だから、旅行でもとにかくさっさと行ってしまう。

家族でディズニーランドに行った時は、さっさと行く父に追い付こうと私が追いかけて、迷子になった。

駅の柱で母を見付けて、「ここで待ってて!」と言われた記憶があ る。

どこかに遊びに行っても、「詰まらない」とわざわざ口にして、先に行ってしまう。

一処でじっと楽しむということをしない。

 

テレビはドラマにするが、最後まで観ない。

途中で母に録画を頼んで、自室に戻る。

テレビ欄を観るときは「何も面白いものがやっていないな」とよく口にする。
途中で自室に上がる時に、こちらがテレビを観ていても消す。

父が自室に行ってから、母はテレビを点け直す。

 

クレームを入れる。

電話で担当を呼んで、サービスの不備やらミスやらを訴える。

対外的だからか、丁寧な言葉遣いだが、クレームをわざわざ入れるのが私には信じられない。

 

小言は一つ一つを取り上げればすべて正しい。

だが、全体を通して父の話しを長々と聞くと一貫性がなくて、結局何が言いたいのかよく分からなくなる。

ただただ説教したいだけなのではなかろうか、と最近は感じる。

 

ここまで書いた父と私の対比が、20代前半の私の悩みの一つであった。

口うるさい父でとても好きになれないが、良くしてもらっている。

反面、私は何も成せていない無力感が常にあって、「変わりたい」と考えていたものだ。

 

頭を捻って絞り出す、と表記するくらいにあの人の悪い面が目に付き過ぎる。

良い面であるところも勘繰ってしまう。

私自身が金銭の執着が薄いから、感謝の念が起き難い。

中学のあの頃の父の怒りは、果たして私のために怒ってくれたのだろうか?

「お前の部屋はばあちゃんの部屋」と亡き祖母の部屋を貸しているとする父の主張だが、そうすると私は実家に私の部屋を持ったことがなく、生まれてこの方間借だった訳で今更「一部屋貸している」 と言われても困る。

 

私は姉や妹に比べて、放っておかれた、という意識が強い。

良く言えば自由にさせてもらえたとも言えるが、何かを教えてもらった記憶がない。

母も熱心とは言えないが、父はそれに輪をかけて私に教え導くということをしていない。

母に丸投げだったし、何かをするには母に話しを振っていた。

小言は言うが、言いっ放しで、私には何一つ響かなかった。

 

やっぱり嫌いだなー、と感じてしまう。

良い面もあるのだろうが、悪い面が圧倒する。

何度か指が滑って書いてしまった強過ぎる毒は、消しておく。

 

この毒の決定的なのは、やはり祖母の葬式での一件がある。

父と祖母の関係性も私は煩悶していたが、葬式後の父の態度や物言いが私は赦せない。

亡き祖母を愛しているが故に、赦せない。

私が35年の間で怒鳴ったのは、父が自分のことを棚に上げて私の葬式の振る舞いを非難してきたその一度だけだ。

母に「怒鳴るのを初めて見た」と言われたこの一件は、かなり根深く私の父に対する悪感情の基盤になっている。

 

もっと早い段階で父と腹を割って話せれば、もう少し健全な関係になれたかもしれない。

少なくともここまで拗らせなかった。

良くも悪くも私は父に酷似してしまっている。

 

今腹を割って話しをしたら、父との関係は修復不可能になりそうだ 。

現時点で関係が破綻している気もするから、修復不可能を気にしても仕方ないかもしれない。

ただ、母や姉妹のことを考えると私は口を閉ざした方が良い。

 

ある意味で「嫌い」と言えるのはあの人くらいだ。

過去に苦手だと感じた人は何人かいた。

 

中学の頃に私をいじめていたFは名字を思い出したくなかった。

Nさんに対しては私の苦手意識を押し付けた。

職場や演劇でも苦手な人は大勢いる。

 

しかし、大抵は怒るほどでもなかった。

Fは私の中で名前を思い出しても苦にならないくらいに小さい存在になった。

Nさんには謝罪して、新しい関係を築けているように感じる。

職場も演劇も、「それでもこういう良い面もあるよな」というのがあって、「嫌い」とまで感じない。

父だけ、あの人だけ持続して「嫌い」と感じる。

むしろ近頃はより一層に「嫌い」が強まったから、このような記事を書いている。

 

悪感情は無くすのは不可能だ、私の揺るがない祖母への情とあの人のこれまでの積み重ねと拗らせた私の性分があの人への悪感情を盤石にしている。

しかし、悪感情を無くさなくても抑制はしなければならない。

うっかり間違ってニュースに出ては、母姉妹に迷惑がかかる。

 

じっと耐える、現状考えられる手段がそれだけだ。

耐えている間に私は私の在り方を考えよう。

幼いままに35歳、心が狭くて申し訳ないと舌を出す。

 

私は父が嫌いだ。

それは並大抵のことでは変えられない。

しかし、あえて、付け加えておく。

 

私は父が嫌いだが、家族ではある、嫌いだが。

 

www.negativehoukou.jp

 

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当ブログに投げておく。

もし、万が一に父がこれを読んだとしたら、仕方なし。

私の本音を知って動揺すれば良い、と悪役じみた笑いが出る。

 

どうしようもないこの悪感情、今後も付き合っていかなければならないか。

面倒なことこの上ない。

ああ、私は父が嫌いだ、大嫌いだ。

 

以上、3月の陽気に踊らされて。