自身の呼び名を考える。
何となく、流れに従ってふんわりそういう方向になっている。
ここらでどっこい呼び名を変えるべきか。
私の役者名は「カミちゃん」である。
理由は私が演劇に入るきっかけとなった初稽古で「カミちゃん」と呼ばれたから。
それ以上の理由はない、流れに従っただけだ。
個人的には本名で活動したい気持ちはある。
私のやりたいことは「私」の自意識の追求なので、本名の方が内面追求には都合が良いのだ。
しかし、周りが「カミちゃん」と呼んでいるのを「今日から本名で呼んでくれ」というのは些か乱暴だ。
周りがそう呼んでくれているので、今更本名で呼ばせる明確な理由がない。
本名に固執する理由がないので、今までふんわり「カミちゃん」で来た。
しかし、ここら辺も実は周りで違いがある。
呼ばれているのが「カミちゃん」が最多だが、他に「カミさん」、「カミ太郎」、「カミ」がある。
「カミちゃん」の呼び名としているのは私がそう言っているからで、周りもそれほど気にしていないのだ。
呼び名にうんうん未だに未練がましく考える女々しい男である。
「カミちゃん」で活動して来たから、「カミちゃん」で呼んでもらうように、自分の一人称も「カミちゃん」で通した。
演劇を始めた当初は演劇をやる私というのを明確にしたかったから、「カミちゃん」呼称で押し通した。
しかし、3年目の現在、「カミちゃん」のままで良いのか、疑問に感じる。
初対面の相手に役者として名乗る時、「カミちゃんです」と言うのだが、違和感がある。
まだ親しくもない相手に「ちゃん」付けを強要しているようで、申し訳なさがあるのだ。
だから、「カミちゃんです」と名乗るのにどうしても首を傾げてしまう、しっくり来ない。
劇団主宰に就任して、これから主宰兼脚本兼役者で活動していく。
一つの区切りという意味で、私から名乗るなら「カミ」と単に言った方が良い気がする。
という訳で、最近は自身を名乗る時は単に「カミ」だけにするよう意識している。
ここまでうだうだ言っているが、役者名はどうでも良い、どうでも良いのだ。
私が拘るべき所はすでに通り過ぎてしまった。
一区切りだから、「カミ」とだけ名乗るスタンスにこれから切り替えていくだけである。
それで他の人が「カミちゃん」、「カミ太郎」など呼ぶのは自由だ 。
加えて、宣伝の名も「カミちゃん」で良い。
一々訂正することでもない、私が一人納得できれば良いのだから。
劇団内でも一人称を「カミ」に統一しようと思う。
周りは「カミちゃん」と呼ぶ時に、私はそれに応えれば良い。
あえて拒否する理由もない、つくづく私は独りよがりである。
私が納得できる、「カミ」という名に相応しい私で在りたい。