【あなたが眠るまで。】その2

2.暗い暗い夜道 「お兄ちゃん、お兄ちゃん」 僕を呼ぶ声が聞こえる。 ずいぶんと幼い声だ。 はて、誰だろう? 訝しく思いながら、目をゆっくりと開ける。 「お兄ちゃん、お兄ちゃん」 そこで真っ先に目に入ってきたのは。 「…………誰?」 「お兄ちゃん?僕だよ!カケルだよ!?」 カケル……ああ、そうだ、カケルだ。 所々土汚…