【あなたが眠るまで。】その5

3.木々の間に潜む影達 走った。 草に足が絡まりそうになりながら、ただ、走った。 カケルが今にも倒れそうなほど腕を引っ張って。 カケルに目をやれば、僕は無意識に見てしまう。 僕らの後ろにあの木の怪物が迫って来ている。 カケルは急なことに何が何やら分からないようだ。 後ろから来る怪物をカケルはちゃんと認識して…