ぽつぽつと小雨が申し訳なさそうに降り出す。
台風が今晩辺り本州に上陸する、との一報を知っているので、その雨かなと手の平で雨粒を受け止める。
天気予報のキャスターは、今までにない軌道で、いつもと違う雨の降り方になるだろうから注意が必要と言っていた。
異常気象だ異常気象だと騒がれて久しい。
私が小学生の頃から既に異常気象だ異常気象だと騒いでいた気がする。
データにない動きをすれば注目をすぐ集められるのは、ある意味、人気者な台風だ。
きちんとした研究している人たちも異常気象だ、と警告する。
天候の変化に今までの常識は通用しない、らしい。
しかし、地球の天候の変化に右往左往する人間に、私は滑稽さを感じる所もある。
地球の自転が大昔に比べて遅く、何時か自転は止まる、と聞いたことがある。
氷河期の周期があって、次は氷河期になる、と聞いたこともある。
その度に、異常気象だ異常気象だと騒ぐのだろうか?
そう言いつつ、厭世主義な私も右往左往している。
暑さから逃せるためにクーラーを使うし、台風が接近すれば土砂崩れが心配になる。
滑稽なまでに小さな人間な私は、異常気象に翻弄される。
小雨が止んでいる。
周りの雨雲も取り込んでより巨大な台風になっているのだろうか?
気もそぞろに、空をちらちらと覗く、小さな私だ。
台風一過の進撃を夢想しながら、投稿する。