詩を書きます。
Twitterで去年12月までつぶやいた俳句です。
こうやって見ると暗い題材が多いのが窺えます。
『ひとり自由俳句その2』
寿命です、タイヤ買い換え、する嵌めに。
朝降った、雪の幻、一欠片。
喫茶店、コーヒー眺め、三時間。
蝸牛、殻を遺して、どこ消えた。
小手先で、誤魔化し愛を、見失う。
空財布、一際響く、腹の虫。
あまつさえ、最後の干し柿、独り占め。
来年が、目の前だけど、後回し。
今更と、渇いた枯れ葉、握り締め。
猫の皮、剥がれてバレる、嘘の顔。
透明な、冬の空気に、白い息。
サワー呑み、ほろ酔い気分、十ニ月。
相容れぬ、堂々巡り、疲れ果て。
三十路だが、未だ私は、思春期だ。
灯油切れ、ぶぶぶと唸り、沈黙す。
我慢など、牽強付会、寿司屋行く。
恥部だけど、それでも晒す、愛故に。
刈り田んぼ、千町見据える、穂高岳。
負けないで、そう言えるほど、強くない。
優しさも、掩耳盗鐘、届かない。
趣味読書、だけど大体、漫画だね。
ぼっち故、クリスマスイブは、ふて寝です。
北風が、吹き荒び皆、灰色に。
空っぽな、私が進む、茨道。
珈琲に、スティックシュガー、三本目。
終わる年、形振り構う、暇ほしい。
服脱げど、体重計は、誤魔化せず。
謝れど、にべなく閉まる、ドアの鍵。
書く時は、意味があるのに、読めぬメモ。
悲しさと、車軸を流して、思い出に。
結婚を、してもせずとも、良い時代。
気付いてる、あなたの中に、居るわたし。
仕方なし、諦めてから、本番だ。
幸せを、決めるのはいつも、このわたし。
怠け者、すでに気持ちが、折れかける。
片思い、してるパリピを、見るぼっち。
焼き芋が、擦れっ枯らしの、身に沁みる。
敷衍して、敷衍し続け、ねじ曲げる。
玉の中、妻弾かれる、只の石。
嘯けど、解雇で凹む、吾が心。
怠けてた、ツケを支払い、無一文。
暗闇だ、とりもなおさず、覿面だ。
スモモの木、冠直す、お馬鹿な吾。
先生を、ママと呼ぶような、動揺。
しゃちこばる、久方ぶりの、拙い句。
呟くに、何故か躊躇う、独り者。
冷える部屋、布団に潜り、二度寝する。
コンビニの、ケーキを食べる、クリぼっち。
サンタさん、高望みしちゃ、駄目ですか?
寝ない子に、プレゼントなど、ありはせぬ。
茨道、胸のノバラと、共に行く。
渋柿の、実る野山に、積もる雪。
鍋つつき、締めのうどんが、ちょいきつい。