緩やかに落つ、鳩尾の谷間に。
横隔膜を目一杯、指先が痺れるほどに。
過剰な空気を吸い込んで、酸素が不足する。
声ひとつ震わせるのに、ひとつも言うことを聞かない身体をばったんばったんと動かす。
金曜日は節々をぴりぴりと痛ませながら、同じことを繰り返す。
従わない身体を引き摺って、同じことを繰り返す。
私の不自由な身体は、より不自由へ向かう。
真の自由を探して、丹田を膨らませる。
「私」の自意識は、ぴりぴりと痛む指先に宿る。
緩やかに落つ、鳩尾の谷間に。
深く深く、肋骨を張り裂けんばかりに。
同じことを繰り返す、同じことを繰り返す。
腹式呼吸をする金曜日の稽古の私は、少しだけ真っ当だ。