足下から崩れ落ちる、落花生の城、からからと小気味に鳴り響く。
中身が飛び出て、傾斜のある床をころころと転がる。
ナッツもバターも御用じゃない、朝に食べるトマトの種が歯の間に挟まる。
高速で回る、キツネの尾を、鷲が上空から機を伺っている。
しゅるしゅると土煙が乾いた空気に漂い、まるでネズミ花火だ。
しゅるしゅると回り続けてたら、数時間後には点になっていることだろう。
脳が使い物にならない、粗大ごみの日は何時だったか?
脳はナマモノだったか、無駄な配線の中身は金属だったか。
頭は前に倒れそうなのに、脳は後ろへ引っ張っていく。
今、読み返す、なんて酷い散文だ。
伝えたいことが何もない、すっからかんだ。
適当にも程がある、もっと日常と言葉を意味で繋げろよ、私の10本指よ。
え、意味がないことに意味がある?
え、誰もそんなことは言っていない?
そうだろうか、そうかもしれない、そうだろう。
全く、脳が使えない、歯の間に挟まっているトマトの種の痛みだけが正しい現実だ。