ふと、「舞台で生きる」を思い出す。
役者は舞台で生きなければならない。
脚本の台詞を朗読するのではなく、その世界で生きている人物の言葉として発しなければならない。
「舞台で生きる」ための脚本とは何であろうか?
それは強度だろう。
世界観の強度、キャラクターの強度、発せられる言葉の強度が必要だ。
脆弱な世界では、薄っぺらくなってしまうだろう。
脆弱なキャラクターでは、顔が見えなくなるだろう。
脆弱な言葉では、何も心に響かないだろう。
私は私の持てるすべてで、それ以下もなく、それ以上もない世界を作らねばならない。
かなりハードな案件だろう。
私の売りについての取っ掛かりが見えてきた。
やはり、私は強度を求める人間だ。
確からしいこと、それが私の求めることだ。
追求する、投げかける、そうしたことを盛り込んだ脚本が売りになるはずだ。
光明が差し込んだような気持ちで、次を考える。