深夜、歩いて2分のコンビニエンスストアに行った。
理由は、小腹が空いたからだ。
己の小規模で厄介な欲望に平身低頭しながら、自動ドアの内側へと入った。
大体、私は入って直ぐ曲がって外回りをぐるっと回る。
入って直ぐの窓側は、書籍・雑誌類の棚になっている場合が多い。
何となく、何か面白い本がないか、さらりと見るのが私のコンビニでの行動のルーティングだ。
そこで、ある本が陳列していた。
「漫画バビロン大富豪の教え」が置かれていた。
本の種類が「株運用」だとか「成功方法」だとかなので、ここの経営者はお金に大変に興味があるのだろう。
この本は大型書店でも平積みされていた。
ベストセラーかは分からないが、面白い本かもしれない。
私の小規模で厄介な欲望にこれまた平身低頭しながら、手に取った。
帰ってから、ちょっと日を置いて、読んでみた。
割りと簡単にできることをドラマチックに描いていた。
途中、明らかに漫画的展開が所々あったが、読者を飽きさせないための工夫として見ておく。
「進研ゼミ的漫画」と言えるかもしれない。
実践するのも簡単なのも良い。
「収入の10分の1を貯蓄する」、「欲望に優先順位をつける」、と為になった。
ふと、この買い物は買うべき物だっただろうか?
別に買わなくても良かったような?
真に厄介、この小さな小さな積み重ねが、私を富豪から遠ざけているのか!
ああ、残念だ、と呟きながら、ポテトチップスをむしゃむしやと頬張った。