「どうしたら一途になれますか?」
久方ぶりに質問箱を開いたら、こんな質問が来た。
一途に成りたいのだろうか、不思議な質問だ。
一途の意味は下記の通りである。
他を考えないで、一つのことに打ち込むこと。また、そのさま。ひたすら。ひたむき。
「どうしたら一途になれますか?」を言い換えるならば、「どうしたら他の事を考えないで、一つの事に打ち込めますか?」となる。
言い換えて考えれば、分かり易い。
1つは他事に意識がいかないようにしたい、もう1つは一つの事に打ち込みたい。
この2つを両立させれば、一途になれる。
順番んとしては、まず「打ち込めるもの」を見付けることからだろう。
若しくは、「これを打ち込む」と決めてかかる。
好きなこと、得意なことから見付けるか、肚を据えて取り組むと決めるかである。
どちらにしても自分の心を定めないといけない。
「打ち込む」とは優先順位を高くする、自分の持っている時間の割合を増やすことを意味する。
動機付けできる「打ち込めるもの」を見付けたり、決めてしまったりする。
「打ち込めるもの」が具体性があった方が良いだろう。
しかし、抽象的な事柄でも良い。
「ふわふわして過ごす」ことに打ち込んでも私は良いと考える。
その上で、優先順位、時間の割合をハッキリさせる。
他事を考えない、というのは現実味が薄い。
何故なら、実際にはやるべきことはあり、やるべきことを放置したままにはできないからだ。
私はできれば何もしたくないが、料理や洗濯、掃除もしなければ、酷い有様になるだろう。
それも最小限にしたとしても、仕事をしないと給料が出なくなる。
その上で捻出している自由時間、私はぼけっとして過ごしている。
前述した通り、「打ち込めるもの」の時間配分を大きくするしかない。
「打ち込めるもの」の占める時間が増えれば、自然と「他を考えないで、一つのことに打ち込む」状態になる。
ただ、やるべきことはあるが、やらなくても構わない、しなくて良いこともある。
優先順位を付けると共に、不必要な他事はさっさと切り捨てる。
断捨離思考も一途には必要だろう。
最終的にそれを習慣化できれば良い。
効率良く時間配分をして、それに費やす。
そうすれば、一途に成れる、少なくとも表面上は。
頭の中で「一途」になるのは難しい。
他事は多岐に渡り、他事を考えない究極は人間を辞めないとできない。
「これに打ち込む」というのがあれば、それで十分「一途」だし、それだけで良い。
ずっと好きでなければいけないなど誰も決めていない。
一途であることは良いことかもしれないが、一途でない美徳もある。
結論として、あえて言い切る。
一途になるには、打ち込むものの時間配分を増やせば良いだけ。
何はともあれ、まずは何に打ち込めるか考えてみて欲しい、と質問者に送っておこう。