家族会議で子どもの本音を出す、そんな記事を読んだ。
その記事では、家族会議をするご家庭は意外とあるらしい。
そういうものだろうか、と私は腕を組む。
我が家では、家族会議をしたことはない。
改まって、各々が建設的な意見を言う、そんな場を親から設けられたことがない。
父が延々と正論を並べ立てるだけの、父の独演会ならある。
独演会は食事時に行われることが多い。
何故なら、大抵は皆、各々の部屋で過ごしているから、話すタイミングが一同が会する食事時しかないのだ。
そして独演会中は、ひたすらに父があーだこーだと言う、言うだけ言う。
昔は話を聞こうと黙って座っていたが、聞いていても何が伝えたいのか、分からなくなる。
聞いている私の返事が生返事になって、「人の話を右から左に聞き流しているっ!」とよく父は激昂した。
私としては話を聞いているのに、と父の理不尽さを感じる。
最近は、私と顔を合わさるのが、私が仕事で支度をしている最中に何か言い始める。
しかし、こちらは話を聞く時間がないので、そもそも話を聞けない。
遠くで何か言っている父の声を背に受けて、さっさと家を出ていく。
私はコミュ障だが、父はその私に輪をかけてコミュ障だ。
普段の母とのやり取りを見ていても、会話が成立していないことが時々ある。
父の話し方は一方通行で、母が堪らず切れる、そんなやり取りが往々にしてあるのだ。
自己中心とした父は、相手の言い分を聞く余裕がないのかもしれない。
そうしたコミュ障な父子なので、2人だと会話がない。
もし、家族会議が我が家にできたら、と考えたが、人の話を最後まで聞けない父と黙り続ける息子では、司会進行役の負担が大き過ぎる。
また、益のないことを考える。
父を変えようとせず、私が変わらなければならない、それだけの話だ。
ため息しつつ、投稿する。