今週のお題「おかあさん」
改めて、母に伝えたいこと…ないなー、ない。
姉や妹は知らないが、私が母に対して抱く感情は特にない。
可もなく不可もなく、母は母だ。
5月13日が「母の日」だから、こういうお題になるのだろうか?
行事は好きな私だが、別に「母の日」だから特別に祝おうとは考えていない。
感謝の気持ちを伝えるのは、何時でもできるからだ。
いつも言っている訳ではないが、ご飯を用意してくれたり、片付けてくれたりしたら「ありがとう」とまず最初に言わないか?
何か間違ったことをして怒られたら、「ごめん」と謝るだろう。
「母の日」と託けないと「ありがとう」の一言も難しいのが、私にはちょっと不思議だ。
故に、私には「母の日」の思い出はそんなにないし、これからも特に祝うことはないだろう。
そんな私みたいな捻くれ者に配慮してくれたのか、お題には「感謝を伝えよう」などの文言はない。
なら、好きに書かせてもらおうじゃないか。
そうだな、母との会話の幾つかを書いてみようか。
大したことは話していない。
何となく、覚えていることを徒然と。
何気ない母との会話。
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目次
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その1。
母「また出た」
私「何が?」
母「ネズミが出た」
私「へえ、大変だね」
母「頭の黒いネズミだよ」
私「なるほど?」
母「ここに置いてあったロールケーキのお菓子が丸々一個なくなっている」
私「大変だね」
母「他の物には手を出さずにそれだけ食べている」
私「賢いね」
母「一体、誰が食べたんだろうね?」私をじっと見る。
私「頭の黒いネズミでしょ?いやー、賢い賢い」母の視線から目を逸らす。
母「全く…」
その2。
母「ちょっと怠け者(実家では名前の前二文字で呼ばれるが、仮称表記とする)」
私「何?」
母「これ見て」アイフォーンに苔のドアップ写真。
私「ほう?苔だね」
母「ねえねえ、どこで撮ったと思う?」
私「うーん…苔でしょ?家の裏?」
母「そう!この苔に付いた水滴が綺麗でしょ」
私「まあね」
母「ゴミが付いてたから、それを取ったんだけど、それで水滴が結構落ちちゃった」
私「良いじゃん、こういう写真を好きになったん?」
母「ふふっ…」特に答えず。
その3。
母「…ちょっと何処に行ってたの?」
私「鳥取」
母「すごいね」
私「鳥取砂丘に行って来た」
母「水木しげるの記念館には行った?」
私「行った、向こうに着いてから調べて、(水木しげるロードがあることを)知って行った」
母「へ?水木しげるが有名じゃん?」
私「そう?知らなかったけど。名探偵コナンの施設もあったよ」
母「コナンも鳥取なんだ?」
私「そうみたい。で、水木しげるロードに行ったら、人が一杯で、子連れもいた」
母「ん?子どもは行かないんじゃない?大人なら分かるけど…」
私「確か今アニメ放送されているハズだよ」
母「あ、アニメで流されているんだ、それなら見るか…」
私「昔と絵柄が違うって、ネットで見た…(画像検索)ほら」リメイクされた猫娘を見せる。
母「へえ…昔と全然違うね」ちょっと笑う。
私「そうだね」私もちょっと笑う。
その4(汚い注意)。
私「トイレ空いてるかな…」
母「今、空いてるよ」
私「なら今の内に…排便を取らなければ」(勤務先では菌の保有の有無の調査のため、月1で検便をしている)
母「ぶふっ」
私「…う◯こ、取らなくちゃ」(採取キットを取り出しながら)
母「アハハ!」
私「………ねえ、う◯こで笑うことなくない?」
母「いーや、絶対笑うね!」
私「小学生か」
その5。
私「はあ、食べたな…」朝食(?)を食べ終える。
母「結局、ご飯食べ切っちゃったね」およそ1合の白米と納豆、小鉢のお浸しと、中皿の肉じゃがに、コップ1杯の牛乳がなくなったのを見て。
私「まあ、腹ぺこでしたわ」
母「ちゃんと片付けてね」
私「はいはい…(片付け中)…さて、寝床に行こうかな」
母「早よ行け、とっとと行け」
私「…やっぱり、もうちょっと居ようかな」
母「何だよ」苦笑い。
私「うーん、いや、やっぱ行くわ」
母「はいはい」
私「じゃあおやすみ」
母「おやすみ」
以上だ。
過去を遡れば、もう少し面白い話もあっただろうが、大抵は上記のような感じか?
若干うろ覚えな部分があるし、こんなテンポ良く会話している訳ではないが、感じだけ伝われば良い。
最後に、母は私にとって、母だ。
それ以上も、それ以下もなく、ただ母だ。
照れることも、畏まることも、あるようなないような?
それでも、感謝はしている、多少は。
だから、ちょっとは言っている、「ありがとう」は。
その「ありがとう」を…あえて書かない、あえてね。
会える内に直接言えば済む話だから、ここで書くのが馬鹿馬鹿しい。
…何となく、喧嘩を売っている?
いや、私の正直な気持ちだ、何も間違ったことは言っていない、よな?
疑心暗鬼に囚われて、がくがく震えつつ、日常に戻る。