日本の人口は約1億2千万人いる。
これだけの人間がこの島国に住んでいるのだ。
その1億2千万人の中に私が紛れ込んでいる。
この1億2千万人の中には、私の家族も含まれる。
この1億2千万人の中には、私の知人や職場の人も含まれる。
しかし、その人数は1000人以内に収まるだろう。
そうなると、残りの1億1千9百9十9万9千人の私の知らない人間が存在することになる。
お店の利用をした、すれ違った程度の人も含めたとしても、1万人以内に収まるだろう。
となると、残りの1億9千9百9十9万人は会うことさえないままに終わる訳だ。
当たり前のことなのだが、妙な気分になる。
本当にそれだけの人が存在するのかというのもあるし、会わないままに終わるかもしれないという膨大さに圧倒されもする。
この島国に、私と出会う人はあと何人いるのだろうか?
そして、その出会った人の中で、何人の人と言葉を交わすことが叶うのだろうか?
ふと、遠大な展望を考えて、頭がくらっとした。
私の考えと同じ考えの人は何人いるのだろうか。
私とは違う考えの人は何人いるのだろうか。
1億2千万人の中に紛れながら、私は今日も考える。