父親の言い方にいちいち癪に障ってしまう。
もっと大らかな言い方ができないものか。
父に対して寛容さが欠けているかもしれないが、苛立ってしまう。
例えば、日中、居間の照明を点けずに食事をしていた。
西側にあるので、部屋は照明がないと少し暗いが、日中であるので十分に視野は確保できている。
その居間で一人もそもそと食べている所へ父が来た。
父は開口一番、「部屋の電気を点けろ」と言った。
いや、確かに暗いが、何故命令口調なのか?
「電気を点けたら?」と聞くのではなく、「電気を点けろ」と言い切り文句である。
そして、そのまま居間から出た。
居間に入ることもせず、ただ、一言、それだけ言って、出て行った。
居間に入ろうとしたら暗かった、ならまだ分かるが、ただ言って戻る意味が分からない。
言っていることは間違っていない。
日中とは言え、暗い中食べるより、照明を点けた方が良いと感じるのは分かる。
これだけ長々と言っているが、結句、「なんか気に入らない」のだ。
才量が小さい、さっと聞き流してしまえば良いのに。
強い言葉に弱いのだ、私は。
強い言葉を使われると、その言葉にやられてしまう。
むしゃくしゃするが、しかし、それだけのことでもある。
そういう人であることは、ずっと昔から分かっていたことだ。
苛立ってしまうが、私自身がもっと寛容にならなければな、と反省もする。
父の言い方を反面教師に、日々をやり過ごす。