稽古が一旦白紙になった。
分かっていた、と私は笑えるのだけれども。
同時に妙にやってやるぜ!という前のめりな吹かしもしていた。
ただ、自分の癖や傾向として空回りし易いのは分かっていたので、ちょっと人に自分の気持ちを話してみた。
結果、ちょっとピリッとした空気になる。
いや、完全に熱に浮かされていた部分があった、と今は反省している。
私の演じる役に愛着が湧いてきたのが一因だろう。
舞台に立てるかどうかの瀬戸際で、それはこの役が表舞台に出れるかどうかの瀬戸際なのだ。
この役の気持ちを伝えられるのは私しかいない、というのがギアを一段上げてしまっていた。
冷や水を浴びて、私としては良かった。
相手には嫌な気持ちにさせてしまったので、その点は深く反省している。
同時に今の座組のメンバーにも同じように圧をかけてしまっていたのではないか、という心配がむくむくと膨れ上がる。
ちょっと謝罪を込めて、せめて同期メンバーには個別で連絡する。
それから、改めて、これからどうするか考え直す。
まだできることがあるはず、荒ぶる魂がシュンとしているが、私はまだ闘える。
クリアーな眼でやるべきことをクリアーしていく。