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1633(『紅葉狩』感想)

2023年9月、長野市芸術館アクトスペースでカニバル!!!!!公演『紅葉狩』を観劇した。

私が見たのは2ステージ目のものだ。

簡易だが、その感想を記述する。

 

全体の感想は「すごいマスターベーション」だ。

主宰の我儘とチラシにも書いてあったが、盛大な自慰を見せられた。

観客のことを考えてないのではないだろうか?

 

戯曲は良かった、長野市近辺にある伝説『紅葉狩』を下敷きにSE用語を不断に使ってSF的な独自の世界観を作っていた。

舞台装置も注連縄と映像を組み合わせて格好良かった。

それ以外はすべて駄目だ。

 

LED照明で舞台全体をカラフルに彩っていたが、顔当ての照明がなかった。

なので、役者の顔が全く見えない。

LED照明の強い色もあって役者が色に呑まれていた。

 

音響が全体的に大きめで、台詞が聞こえ辛い。

特に冒頭のシーンはマイクを用いてあらすじ的な演技があるのだが、音割れと曲で何を言っているのか分からない。

 

演技では相手に向かっているので真横に向く場面もあった。

下手、上手に座ったお客さんは後頭部を見ることになる。

背中を見せる演出も多かった。

鬼女の紅葉と平維茂の対話シーンでは床に座ったため、顔を下に向けると見えなくなる。

全体の8割以上が顔と声が分からなず、役者の細やかな芝居が分からなかった。

 

今回集まった役者は長野県内でも実力派が揃っていて、きっと面白い演技をしてくれると期待していた。

しかし、過度な照明と音響、真横や後ろなどの位置取りなど、素材を殺し切る演出だった。

私の劇団からもりょーが出ていたが、帰り路はうっすら怒りを覚えたほどだ。

 

あの演出ならば役者である必要性がない。

身体表現に長けているダンサーでも良い。

音響の聞かせたいなら声録りした方がクリアになるし、、照明の当て方を見せたいなら人形でも十分だ。

顔を見せない演出なら役者でない方がより良い表現になりそうだ。

 

カニバルさんは今まで4つほど観させて頂いたが、今回は断トツで酷かった。

カニバルさんは一体何を目指しているのか?

少なくとも私は芝居への冒涜ではないだろうか、とさえ感じてしまった。

 

りょーはこれからも役者として出るのだろうか?

正直、役者としてカニバルさんに関わるのは止めてほしい。

個人の活動の範囲を限定するのは翻意ではないが、それくらい嫌なのだ。

 

一先ず、備忘録も兼ねて。