人との関わりは難しい。
片方の言い分だけ鵜呑みにしてはいけない。
人の数だけ真実はある、両方の感じ方の違いがあるのだ。
我が劇団に未成年の子が何度か来てくれている。
その子たちの送迎をMさんがやると言ってきた。
Mさんがその子たちを誘っていたので、仲が良いのだなぐらいに考えてた。
ある日、Mさんから未成年組の送迎が負担だ、と言ってきた。
二人を送り迎えすると劇団の活動時間に遅刻してしまうのがストレスになっている、と。
最初に聞いた時は寝耳に水だった。
私から「送迎してくれ」と頼んでなかった。
未成年ではあるが自力で現場まで来れることはできる子たちなので、送迎をしなければなどと決めた覚えはなかった。
更にまだ本格始動してないので、遅刻しても大した問題ではなかった。
いつの間にそんな負担に感じるようなことになってるのか、気付かなかった。
即急に対応して、私も送迎するようにした。
私はMさんが気を遣っていたことに甘えていた、つまりはそういうことなのだ。
ある日、未成年の子を迎え現場に向かう道中である。
私は雑談で送迎の話題を出したら、未成年の子から「実は……」と切り出された。
Mさんが色々と気を遣ってくれてたので甘えていた、忙しい中来てくれることに申し訳ない気持ちになっていた、と。
つまり、未成年の子は送迎がなくても現場までは来れると暗に言っているのだ。
何と言う、すれ違い。
良かれ、と思って行動し、それぞれが甘えた結果、すれ違いが発生した。
何が難しいと言えば、それぞれがそれぞれの考えの元、行動したり発言したりする。
しかし、その行動の意味や発言の裏側まで正確に捉えることができていない。
人の数だけ見え方が変わるから、誤解のないよう、言葉足らずにならないようにする努力が要る。
しかし、どんなに努めても誤解は生まれるし、言葉が足らなくなる。
なるべく平穏に過ごすにはコミュニケーションを小まめに取り、不満が小さい内に解決していくしかない。
誰が悪いとかではない、相手への理解するのがコミュニティの在り方だと考える。
今後もなるべくすれ違いが起きないように、意思疎通を試みていく。