外に出たらみぞれ雪が降っていた。
肌に触れて直ぐに溶けてしまう雪の中を歩いた。
ふと自由律俳句を考えた。
「愚図な私にお似合いのみぞれ雪」
愚図とぐずぐずのみぞれ雪がかかって良い出来映えのような気がした。
Twitterで呟いておこう、とアプリを起動した。
「愚図」と文字をフリックして、待てよ、と指を宙に浮かした。
私はふっと面白いな、良いな、と感じたが、この言い回しは良いのだろうか?
ユーモアを意識しようと決めたのではないのか?
「愚図な私」ではなく、何か別の言い方があるだろうか?
「弱い私」と考えて、違うと感じた。
「迷う私」、「半端な私」、「脆い私」も合っていない。
はて、みぞれ雪に似合う私とは何処にあるのだろうか?
そこで愚図な私とは、考えて、寝癖髪を思い起こした。
ああ、このハネた髪とみぞれ雪はピッタリだ、と感じた。
そこで文字数を合うように言い換えた。
「ハネた髪にお似合いのみぞれ雪へ」
どちらの方が良いだろうか?
具体性が出て尚かつオブラートに包んでいるから、「ハネた髪」の方が良い気がする。
それとも最初の感覚で書いた「愚図な私」の方が響くだろうか?
ユーモアの練習だと考えておこう。
そのままにせず、そのままを深堀りする。
巧い下手ではなくて、言葉の練度を上げるために言い換えた。
やはり、「ハネた髪」が正解だろう。
少なくとも今の時点の私にとっては正解だ。
今年の抱負にしよう、「良い感じの言葉にする」と。
2021年の抱負も決まったし、良いスタートが切れた。
みぞれ雪、万々歳だ。