ネガティブ方向にポジティブ!

このブログは詰まらないことを延々と書いているブログです。

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私は恋を知らない。

恋に落ちたことがないからだ。

誰かのことを四六時中考えて夜も眠れない、などの体験をしていない。

 

吊り橋効果などを聞けば、大体が勘違いなのではないか?と猜疑心がニョキニョキ出てくる。

須くただの胸の高鳴りは緊張からであり、特別な意味はないのではと疑ってしまう。

誰かのことを一緒にいると心臓が早鐘のように脈打つ、なども体験していない。

 

私は恋を知らない。

だから、これは恋ではないのだろう、と結論付けている。

恋ではなく、もっと何か、よく分からないものだろう。

 

よく分からないものは、よく分からないままに、私を困らせる。

一方で、客観的に見ている私は、「困っている振りをしているな」と見る。

大体が勘違いなのだ、と冷めた私が耳で囁く。

 

悪魔のような囁きに、困惑する私に「とりあえず、様子を見れば?」とひどく楽観的な私が顔を出す。

慌てふためく私を目を細めて眺めてくる。

前も後ろも悪魔に挟まれて、私の天使はどこで油を売っているのか、頭を抱えたくなる。

 

私は恋を知らない。

故に、これは恋ではない。

では「恋」でないのであれば、一体、何であろうか?

 

適当な語彙を持ち合わせていない、貧弱な私の辞書は、ぼろぼろと剥がれて風に舞う。

いっそ、そういうことにしてしまった方が楽な気もしなくもない。

しかし、偏屈に自分に縋り付きながら今まで生きてきたので、そう簡単には納得できない。

 

私は恋を知らない。

爪の鋭い臆病な化け物が、私の肚の底で蠢く。

ああ、恐ろしい、誰かをまた傷付けてしまいそうで恐ろしい。

 

書き出してみれば、整理できる部分もあるだろうと書いてみた。

しかし、どうもやはり、濁して書くと、言葉が逃げる。

真っ正面から向き合っても逃げるのに、濁したら捕まる道理もない。

 

私は恋を知らない。

これからも知る機会もないだろう。

そうして、また自分の目ん玉をほじくり出す。

 

分かる人には分かる、分からない人には分からない、そういう悩みだ。